活用例 2020/04/03

大型振動台上での動的挙動計測

▲振動試験における大型構造物の挙動を、モーションキャプチャ「OptiTrack」カメラと解析ソフトウェア「SKYCOM」を使用して高精度に計測・解析。振動試験の実験工数を1週間から半日に削減した計測方法。

計測方法とシステム概要

8m×8mの振動試験機上で3階建てのビルを加振し、構造物の動きの計測を実施するため、モーションキャプチャ「OptiTrack」カメラを使用。30m先にある対象の構造物に貼付された100点以上のセンサー(反射マーカー)の位置を非接触かつ高精度に計測しています。
OptiTrack」で取得した動きのデータから、解析ソフトウェア「SKYCOM」で変位・加速度・周波数等を解析。さらに、振動台上にもセンサーを取り付けることで、取得データから振動台の動きをキャンセルし、構造物自体の純粋な挙動を解析することが可能。
高精度に挙動を取得する「OptiTrack」と、動きの差分演算を含む便利な解析機能を有する「SKYCOM」を組み合わせた3次元動的挙動計測システムを使用した計測方法です。

導入メリット①試験準備・解析の手間を低減

モーションキャプチャ「OptiTrack」カメラ解析ソフトウェア「SKYCOM」から構成される3次元動的挙動計測システムは、レーザ変位計や加速度計を使用する事が一般的な振動試験にかかる実験の実施とデータ解析の手間を大幅に削減します。
レーザ変位計や加速度計のような一軸のセンサを使用した振動試験では、センサの軸方向に留意しながら取り付ける必要があり、実験を始めるまでに長い時間がかかっていました。さらに、データの取得後は取得データからの演算を行う手間がかかっていました。
一方、3次元動的挙動計測システムを使った振動試験の準備では、軸方向を気にすることなく計測ポイントに専用の反射マーカーを貼付。これにより簡単かつ高精度に3軸の位置情報を取得することが可能です。さらに、データ解析では取得した多数のポイントの変位量や加速度をドラッグ&ドロップで実行できます。
本試験では、実験準備から計測まで1週間かかっていましたが、3次元動的挙動計測システムの導入により半日に削減されました。

導入メリット②レーザ変位計との精度比較で納得

振動試験の現場で計測方法を変える場合、過去のデータとの整合性は重要です。本試験では、加速度計に加え、レーザ変位計でも計測していました。レーザ変位計では、対象物の構造物から6m程度しか離せないため、振動試験機の揺れの影響を受けてしまうという課題がありました。
3次元動的挙動計測システムは30m先の対象に貼付されたセンサ(反射マーカー)を認識できるため、試験機の揺れの影響を受けない場所に設置できるメリットがあります。そこで当時使用していたレーザ変位計と現場で同時にデータを取り、精度比較の検証を行いました。その検証結果に納得され、導入となりました。

Acuity Inc.では、現場や社内で3次元動的挙動計測システムの精度の検証を積極的に行っています。
例えば今回の事例のようにレーザ変位計との精度比較の結果をお客様と共有し、ご納得いただいた上でご導入いただいています。また、加速度の精度については、独自のフィルタを解析ソフトウェア「SKYCOM」に実装。モーションキャプチャ「OptiTrack」で取得する位置座標から加速度を算出する際、加速度計の値と遜色のない演算結果を実現しています。
参考:OptiTrackの品質 OptiTrackと加速度計算

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