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動作分析 その他製造業

導入事例:職人の3次元動作分析|ダイヤ工業様

2020.05.27


職人の動作分析をサポートウェア開発に活かす

「職人の動作を把握したい」モーキャプを使った3次元動作分析の内容
実験の流れ

1.未装着状態の職人さんの動きをモーションキャプチャ
2.既存のサポートウェアを身につけ、同じ作業の動きをモーションキャプチャ
3.人工筋を入れた開発中の製品を身につけ、同じ作業の動きをモーションキャプチャ
4.1から3のデータを比較し、3の支援効果を分析
5.4の結果を元に製品に改良を加え、3→4の実験を繰り返す(1年半で5回の動作分析を実施)
6.改良製品の完成

システム概要

・OptiTrackカメラPrime13(現PrimeX 13)×6台、OptiTrackカメラPrime13W(現PrimeX 13W)計12台
・OptiTrackコントロールソフトウェアMotive: Body
・3次元動作解析ソフトウェア「SKYCOM」
・SKYCOM: Body Advancedオプション

導入前の課題

――OptiTrackを導入するきっかけを教えてください。

ダイヤ工業株式会社様:
当社の「職人DARWING」を愛用されているお客様から「もっとサポートが強いサポートウェアが欲しい」といった要望が寄せられていました。
また社内でも、職人業界の高齢化を鑑みた軽労化の流れもあって、改良の必要性を感じていました。
そこで、当社製品の人工筋を組み合わせた、新しい「職人DARWING」の開発へ着手することになったのです。
製品改良にあたり、私たち開発部門では職人さんの動きをもっと細かく分析したいと考えていました。社会的にもエビデンスを取得し示す事が重要になってきたことから、製品が与える影響や動きを数値化できる動作分析は必要でした。
私は学生時代に、モーションキャプチャを使った動作分析をした経験があるため、動作分析=モーションキャプチャというのは自然な流れでした。
最初は、実験設備のある大学に協力してもらうという話もあったのですが、スピーディーに開発を行うためにも自社で設備を設置できないかと探していました。

ちょうどそのとき、この開発を補助事業に申請したところ採択されたこともあって、OptiTrackのモーションキャプチャの購入に至りました。

3次元動作分析でOptiTrackを選んだ理由

――3次元動作分析でOptiTrackを選んだ理由は何ですか?

ダイヤ工業株式会社様:
いちばん使いやすそうだと思ったからです。
他社の製品に比べて、私たちが使いたい機能を分かりやすくレイアウトされていました。
私たちは、すぐにでもモニター実験をしたいと思っていましたので、誰もが簡単に覚えられて使えるシステムが欲しかったのです。

――導入検討に際し、考慮した点は?

ダイヤ工業株式会社様:
現場で働く職人さんたちに、仕事の合間をぬって協力してもらう以上、モニター実験はできるだけスムーズに進めなければいけません。準備に時間がかかるようなシステムでは、問題です。
OptiTrackは、キャリブレーションが10分ほどと早く、三脚でパパッと動かすのも簡単。昔使ったモーションキャプチャと比べて、準備時間があまりに短く衝撃でした。
また、誤差0.1mm以下という精度検証報告書をいただけた点も、選定理由のひとつ。こうした精度の情報をオープンにしている会社は、意外と少ないからです。
精度を求めるなら、カメラの台数が必要になります。他社ではモーションキャプチャ用のカメラが1台100万円以上と聞いていたのですが、OptiTrackは価格がとても良心的。おかげで、カメラは12台まで増やせました。
他にもフォースプレートや筋電計、エコー検査機等の機材も必要でしたが、すべて予算内で購入できました。
また、外でモニター実験ができる点も選定理由のひとつです。今回はやりませんでしたが、最初は建設作業の現場で撮ろうという話もありましたから。
「準備が簡単」「精度が良い」「価格」「外で使用できる」など、私たちの厳しい条件において、どの項目も優れていたのがOptiTrackでした。

アキュイティー株式会社から購入して良かった点

――OptiTrackを使ってみて気が付いた、良い点・改善点を教えてください。

ダイヤ工業株式会社様:
良い点は、サポートのレスポンスが早いこと。すぐ返答してくださるので、心強いです。
また、柔軟な開発にも感謝しています。よくありがちな「売って終わり」ではなく、一緒になって課題を考え、必要に応じソフトウェアを改修してくれるので、安心して実験を進められました。
解析ソフトウェア「SKYCOM」のオプションにある逆動力学で数値化する機能は、本当に助かります。また関節の角度を出す際、モデルからマーカー、剛体をドラッグ&ドロップで直感的に選択できるので作業が楽です。
改善要望としては、誰でも使えるように接続方法や必要な操作手順の説明が出てきて教えてくれるとありがたいです。
Motive: Bodyのマーカ位置を示したモデルの貼付位置の詳細が、分かりにくいです。マーカ貼付の個所が「背中のどこの部分なのか?」「骨なのか筋なのか?」と戸惑うことがあります。貼付位置のランドマークになる筋や骨の部位などを画面上で確認できると良いなと感じました。

――今後、当社に期待する点はございますか?

ダイヤ工業株式会社様:
効率的に活用するためにも、Acuity Inc.さんへ実験ノウハウの相談とかできるとうれしいですね。
以前Acuity Inc.さんで、子どもたちの動きを測定する事業をやられていたかと思うんですけれど、ああいう事例とかも見られたら良いなと思います。 歩行とかの基本的な動作で、子どもと大人の違いとかデータ比較ができれば、おもしろいなと思います。

ありがとうございました!


今回インタビューさせていただいた企業様のご紹介

ダイヤ工業株式会社様
創業   1963年4月
所在地  〒701-0203 岡山県岡山市南区古新田1125
従業員数 119名 (2017年4月現在/パート含)
主な業務 医療用品の開発及び製造・販売
URL    https://www.daiyak.co.jp/      
     職人DARWING      
     https://www.daiyak.co.jp/product/detail/292







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