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OptiTrackと加速度計算

2018.04.27


加速度計測の悩み


加速度はよく振動試験の現場で、振動・動き・衝撃等、製品の耐久試験や、設備の異常の検出などを目的として使われる指標の1つです。また、バイオメカニクスなどの身体運動の解析で行う動力学計算でも、高精度な加速度計算が必要となります。これらの場合、加速度計を用いた計測が一般です。
加速度計を用いた計測では、下記のような悩みを抱えている方もいらっしゃいます。3軸方向の計測が難しい加速度計自身の質量が振動の計測に影響を与えてしまう試験の準備に時間がかかる


そこで、モーションキャプチャで3次元位置座標を取得し、微分演算から加速度を算出する方もいらっしゃいます。しかし、位置座標から二階微分の計算を行うと、ノイズが増大し、綺麗な加速度が算出できないという悩みもあります。



SKYCOMによる加速度計算

OptiTrack解析評価ソフトウェア「SKYCOM」では適切なフィルタリングの機能を実装*、非接触で多点の3軸方向の加速度計測を容易かつ精密に行うことができます。
SKYCOMでは複数のフィルタを実装しております。平滑度(滑らかさ)のフィルタリングに考慮し加速度の演算に適したフィルタも実装されております。このフィルタをご使用いただく事で、高周波の周波成分の信号をノイズとして除去せず、高精度な変位データを算出できます。さらにSKYCOMのスプライン関数による補間された値を微分することによって、厳密な加速度の計算を実現します。


* SKYCOM3.0以上のバージョンで対応しています。



加速度計との比較

高精度でノイズの少ないひずみゲージ型の加速度計に反射マーカーを貼付し、OptiTrackでそのマーカーの3次元位置座標を取得し、SKYCOMで計算した加速度と比較しました。


【計測環境】OptiTrack Prime 13 6台
【サンプリング数】加速度計:1000Hz、OptiTrack:200Hz
【算出方法】加速度計に貼付した複数の反射マーカーから加速度計の検出方向の加速度を算出(重力加速度も考慮)


結果は、平均標準偏差1.275m/s2、加速度計とOptiTrackからSKYCOMで算出した加速度はほぼ一致しています。





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