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計測 ノウハウ

最短で若手へ技術伝承!熟練技術のデータ化で大切なプロセスとは?

2022.10.06


結論から言うと、技術伝承で大切なのは「データ取り」ではなく「目的の明確化」です。
もちろん、データ取りも大切なことです。熟練技術を感覚で伝えても、人によって伝え方・受け取り方が違うため、技術伝承において、各身体部位の動きや視線の動き、使用用具の動きをデータ取りし、数値化することは大事です。
しかし、データ取りはあくまでも手法であり、本来しなければならないことは、取ったデータをどう活用し、若手育成に役立てるか、になります。
なんのためにデータを取るのか。どうすれば短期間で、10人の新人が10人の匠に変わるのか。
Acuityでは、これまで、多くの技術伝承支援を行ってきた実績をもとに、技術伝承に大切なプロセスをご紹介いたします。



作業動作のデータ取りの前に考えるべきこと

どうして、熟練者の技術を若手に伝承したいのでしょう。
後継者不足、現場入りまでのトレーニング期間の短縮、作業の均一化を図りたい、など、目的はさまざま。
技術伝承で大切なのは、まず、この目的を明確化することです。
さらに、技術伝承の結果、どうなるのが理想なのか、具体的にイメージすること。
これによって、技術伝承のための動きの計測は、正しく、最適に行われます。



課題①人によって作業スピードが違う場合の技術伝承プロセス

たとえば、人によって作業スピードが違い、生産性にバラつきがある場合。これを解消するために、作業の早い人の動きを計測するとします。


・目的:生産性のバラつきの解消
・計測後の理想:作業の早い人は各作業に対し、どれくらいの時間で終えているのかを把握し、そのタクトタイムでできるようになるには、どんな動きをすればいいのかを、データを見ながら作業員に伝える


この場合、効率のいい方法は、データの比較です。作業の早い人と遅い人で、どのポイントで違いがあるのかをデータの比較から確認できます。



課題②現場に出るまでの研修期間を短縮したい場合の技術伝承プロセス

現場に出るまでのトレーニング・研修に数カ月を要している場合。この期間を短くするために、熟練者の技術を数値化し、マニュアルに反映しようとします。


・目的:若手のトレーニング・研修期間の短縮
・計測後の理想:熟練者の勘・コツをマニュアルに反映し、若手がマニュアルを読むだけでできるようになる


この場合、計測に必要な情報は、マニュアルに書かれていない動きの数値の部分です。マニュアルを読んだだけでは若手には想像しづらい・理解しづらい部分を、より詳細に記すためのデータ取りがポイントとなります。


このように、目的と計測後の理想を明確化することで、「なにを計測すればいいのか」が見えてきます。
なんでもかんでも、とりあえず動きをデータ化する、というのではなく、効率のいい動作計測が可能となります。



計測方法の検討「Acuityでできる動作分析の種類」


作業者の動きのデータ化において、Acuityで計測できるものは、下記の通りです。
・頭から足まで全身の姿勢や動き
・手、足、腰など、身体の一部の姿勢や動き
・手指や足先など、繊細な動き
・作業者の視線の動き
・使用する道具の姿勢や動き


また、取得したデータは次の活用ができます。
・熟練者と若手の作業比較(データのAB比較)
・同じ作業者による作業比較(データのAB比較)
・取得した数値のマニュアル化(データのCSV出力)
その他にも、技術伝承に活用できる機能は多く搭載されています。


システムの詳細や実際にどういった部位のどういう数値が取れるのかは、下記のノウハウ記事からもご確認いただけます。
ノウハウ記事:熟練技術者の勘・コツ・暗黙知を可視化する技術伝承ソリューション



まとめ:熟練技術のデータ化で大切なプロセス


技術伝承で大切なのは「データ取り」ではなく「目的の明確化」です。
どうすれば短期間で、技術伝承ができるのか?それを考えるのは、まず「なぜ、技術伝承を行いたいのか」を明確化する必要があります。
なにがしたいから、技術伝承が必要なのか。目的が明確になれば、おのずと、計測方法の検討ができ、より効率的に技術伝承を実施することができます。



導入メリットや活用例など 動作分析システムの詳細を見る


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