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変位計測・挙動計測 自動車・自動車部品

車の衝突試験に新たな高速3Dシステム!ダミー人形の3D化も成功

2022.02.08



スレッド試験を3Dかつ精度よく計測した事例。車載シート、ダミー人形の挙動を1,000Hzで3次元に計測し、その結果を人体モデル・デジタル数値・グラフ等で可視化しました。従来の計測機器である、加速度計やハイスピードカメラとの同期も可能で、従来の手法に追加して評価することもできます。

受託計測前の課題・要望

従来用いられるハイスピードカメラを使用した試験では、2次元画像処理での評価が主流です。3次元の計測となると、大掛かりな計測機が必要となり、キャリブレーションや細かな設定なども増え、難易度が高くなり、ある程度の習熟度が必要になっていきます。


そのため、スレッド試験の高速3D挙動計測の受託計測では、
・手間なく最短工数で、3次元計測を可能にすること
・ハイスピードカメラでしか撮影できなかった速い動きにも対応できること
・その結果、3次元計測でスレッド試験が可能になること
が期待されました。

解決方法

本試験で使用した、モーションキャプチャシステム「OptiTrack」は3次元、かつ、高精度に挙動計測を実施することができます。カメラが1,000Hzまで進化し、ハイスピードカメラでしか撮影できなかった速い動きにも対応できるようになったことで、3次元計測が非常に簡易にできるようになりました。
本試験では、モーションキャプチャにハイスピードカメラ・加速度計を同期し、解析ソフトウェアの画面上に、結果と動画を同時に映し出すことで、従来の解析項目だけでなく、今まで見ることができなかった項目の評価も行いました。

受託計測の効果

モーションキャプチャシステム「OptiTrack」を使用した3次元計測で、本当にスレッド試験ができるのかどうか。試験的な活用で、今回受託計測を実施しました。
Acuityの受託計測は、システムを導入する前に、試験的に使用することで、「どういうシステムなのか」「本当に計測できるのか」を判断する際にも用いられています。


本受託計測では、
・多点計測・一つのデータから様々な箇所・対象の解析
・1,000Hzまでの計測に対応した3Dかつ高精度システムでのスレッド試験
を行っています。

受託計測の効果①多点計測・一つのデータから様々な箇所・対象の解析が可能

モーションキャプチャシステム「OptiTrack」の強みは一度の多点計測が可能であることです。
計測したい箇所にセンサーの役割を果たす反射マーカーを取り付けるだけでその点の3次元座標を取得することが可能です。マーカーの数に制限はなく、カメラに映っている箇所であれば、いくつでも張り付けて計測することができ、一度の試験において得られる情報量を多くすることができるほか、試験の効果を最大化できます。
マーカー自体の重量はサイズにもよりますが、1gに満たない重さのため、対象に与える影響はほぼありません。また素材や形、大きさも対象に合わせて変更することができ、シールタイプなどのマーカーもあるため、様々な環境に対応することもできます。
本試験ではダミーとシート、スレッドに合計30点以上のマーカーを取り付け、ダミーだけでなく、シートとダミーの相対変位やスレッドの動きをキャンセルして評価するなど、様々な視点で解析を行いました。

受託計測の効果②1,000Hzまでの計測に対応した3Dかつ高精度システム


本試験の計測中、精度を評価するためにスレッドに2点間の距離が校正の取れた特殊治具を3セット貼付(赤枠)し、この2点間の距離の計測値と校正値(※1)との比較を行って、精度の検証も行いました。
計測結果は最大誤差±0.4mmであり、精度としても十分に計測できる品質であることが分かりました。スレッド試験を行う上で、高精度かつ簡単に多点計測をするというニーズに対し、モーションキャプチャシステム「OptiTrack」の活用は、効果的な手法の1つとして挙げられます。
(※1)治具の2点間の距離の校正値は50mm±0.05




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